良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、頭の位置が変わることによってめまいが発生する状態です。このタイプのめまいは、内耳の半規管内に「石」が溜まっていることが原因です。これらの石は実際にはカルシウムの粒で、悪性ではありません。しかし、頭が動くとこれらの粒も動き、脳への異常な信号を引き起こしてめまいが生じます。
原因と仕組みについて
内耳の半規管に小さなカルシウム粒子が蓄積することが原因です。
頭が動くと、これらの粒子も動きます。この動きが内耳の感覚器官を刺激し、脳への誤った信号を送ることで、めまいが発生するという仕組みと考えられています。
治療
一般には、投薬治療とリハビリ(体操)を行います。
投薬治療
内耳のリンパ液や血液の流れを改善する薬を処方することがあります。
リハビリ(体操)
頭を動かす体操があり、ベッドの上で寝ながら簡単にできるものがあります。これらの体操は、内耳の粒子を正しい位置に移動させることを目的としています。
※詳細は診察時にお伝えしております。
また、患者さんは1週間を目安に再度来院いただき、症状の経過を観察します。
めまいの注意点
顔の一部がけいれんしたり垂れ下がる、言葉が不明瞭になる、片腕に力が入らない、片方の目が見えなくなる、経験したことのない痛みが生じる、立つことができない、意識を失う、真っ黒な便が出るなどの症状が現れた場合、これは脳卒中の可能性があるため、即座に救急車を呼ぶ必要があります。
添田 一弘(当院院長)
日本めまい平衡医学会めまい相談医の資格を所有し、獨協医科大学で現在もめまいに関する学生講義も担当しております。宇都宮に根ざして50年以上の歴史がある耳鼻科医院にて、めまいに対してより専門性の高い診療を提供しております。
資格・所属学会
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
主な現職
獨協医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科 非常勤講師日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会栃木県地方部会 保険医療委員会委員