ぐるぐる回る「回転性めまい」になったら|宇都宮市の耳鼻咽喉科|添田耳鼻咽喉科医院

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ぐるぐる回る「回転性めまい」になったら

回転性めまいは、自分自身や周りの環境が実際には動いていないにもかかわらず、回転しているように感じる状態を指します。これは非常に不快であり、日常生活に影響を与える可能性があります。この記事では、回転性めまいの特徴、原因、そして医師の診察を受けるべきタイミングについて解説します。

①回転性めまいの特徴と診断方法

回転性めまいになると、自分自身や周囲の環境が回転しているかのように感じます。

これは立っている、座っている、または寝ているときに起こり得ます。特に急に頭を動かした時に感じやすく、数秒から数分続くことがあります。

診断には、詳細な問診と検査が必要です。特に、めまいの発生状況、持続時間、伴う症状(耳鳴りや聴力低下など)についての情報が重要です。

また、バランスを保つために関与する内耳や脳の機能を調べるために、聴力検査、平衡機能検査、場合によってはMRIやCTなどの画像診断も行われることがあります。これらの検査によって、めまいの原因となる可能性のある内耳や脳の異常を特定することが可能になります。

②回転性めまいの主な原因とは?

回転性めまいの主な原因にはいくつかの条件があり、それぞれが内耳や脳に影響を与えることでめまいを引き起こします。以下に、最も一般的な原因を挙げます。


良性発作性頭位めまい症(BPPV)
内耳にあるカルシウム粒子(耳石)が正常な位置から移動し、頭の動きに応じて内耳内で刺激を与えることで回転性めまいが発生します。


メニエール病

内耳の液体圧が異常に高まることで発生し、めまいの他に耳鳴り、聴力の低下、耳の圧迫感を感じることがあります。


前庭神経炎

ウイルス感染などによる内耳の前庭神経の炎症が原因で、激しいめまいが突然発生します。


脳の問題

脳卒中、脳腫瘍、多発性硬化症など、脳に影響を与える疾患も回転性めまいの原因となることがあります。

③医療機関への急ぎの受診が必要な場合について

めまいが突然発生し、特に以下のような症状が伴う場合は、
特に急いで医師の診察を受けるべきです。

  • 重度の頭痛
  • 発話や理解の困難
  • 歩行時の協調性の欠如
  • 片方または両方の耳の聴力喪失
  • 持続的な耳鳴りや耳の圧迫感
  • 二重視
  • 意識の混濁や意識喪失
  • 顔面、腕、または足の片側の麻痺や弱さ

これらの症状は、脳卒中や脳腫瘍など、生命にかかわるより深刻な健康問題の兆候である可能性があります。早期発見と治療が重要であり、適切な治療を受けることで、回復の見込みを高めることができます。

 

まとめ

回転性めまいは、多くの人が経験する不快な症状ですが、その原因は多岐にわたります。特定の症状や、めまいの発生に関連する特定の状況を理解することで、適切な診断と治療が可能になります。もしめまいが発生した場合、または上記のような深刻な症状が伴う場合は、迅速に医師の診察を受けることが重要です。

文責
添田 一弘(当院院長)

日本めまい平衡医学会めまい相談医の資格を所有し、獨協医科大学で現在もめまいに関する学生講義も担当しております。宇都宮に根ざして50年以上の歴史がある耳鼻科医院にて、めまいに対してより専門性の高い診療を提供しております。

資格・所属学会

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
日本めまい平衡医学会認定めまい相談医

主な現職

獨協医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科 非常勤講師
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会栃木県地方部会 保険医療委員会委員