急激なめまいが起こる前庭神経炎とは?|宇都宮市の耳鼻咽喉科|添田耳鼻咽喉科医院

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急激なめまいが起こる前庭神経炎とは?

前庭神経炎とは、突然、強い回転性のめまい(グルグル回るようなめまい)が起こる病気です。吐き気・嘔吐を伴うこともあります。

前庭神経とは

前庭神経とは内耳の一部で、体のバランスをコントロールする神経です。この神経は頭の動きや体の傾きを感知し、脳にその情報を送ります。例えば、頭を振ったり、立ち上がったりしたときに、私たちが倒れないように体を調整するのは前庭神経のおかげです。

その前庭神経が何らかの影響でウイルスに感染することによって前庭神経炎が起こると考えられています。前庭神経炎の発症の7~10日前に風邪を発症していたケースが多いともいわれています。

前庭神経炎の特徴

強いめまいが出て、安静にしていても治まらないのが特徴です。それらの症状が数日間続きます。めまいの症状は数週間等残ることがありますが、強い回転性のめまい症状は、最初の数日間であることが多いです。
他のよくあるめまいと比較して、下記のような特徴があります。

良性発作性頭位めまい症(BPPV)との違い

良性発作性頭位めまい症は、めまいの持続時間が短く(数秒~数十秒くらい)、頭を動かさず安静にしていれば症状が落ち着くことが多いです。一方で、前庭神経炎の場合は安静にしてもめまいが治まらず、強いめまいの症状が続きます。

メニエール病との違い

メニエール病は、耳の症状(耳鳴りや、聞こえの悪さ)を伴います。前庭神経炎ではそのような耳の症状は伴いません。

前庭神経炎の治療

急性期の強いめまい症状を抑えるため、めまい止め、症状がある場合は吐き気止めなどの内服薬による治療を行います。その後はめまい症状も治まることが多いのですが、まれに軽いめまいやふらつきが残る場合もありますので、リハビリ療法も組み合わせながら治療を行います。
なお、症状が重度の場合は大きな病院に紹介をさせていただき、そちらで治療を行うようにしております。

文責
添田 一弘(当院院長)

日本めまい平衡医学会めまい相談医の資格を所有し、獨協医科大学で現在もめまいに関する学生講義も担当しております。宇都宮に根ざして50年以上の歴史がある耳鼻科医院にて、めまいに対してより専門性の高い診療を提供しております。

資格・所属学会

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
日本めまい平衡医学会認定めまい相談医

主な現職

獨協医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科 非常勤講師
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会栃木県地方部会 保険医療委員会委員